2020/04/28 ITP アップデートに対する USERGRAM の影響について

Safari ブラウザに搭載された ITP (Intelligent Tracking Prevention) が 2020 年 3 月にアップデートされました。本記事では、それによる USERGRAM への影響についてご説明いたします。

ITP (Intelligent Tracking Prevention) アップデートについて

ITP (Intelligent Tracking Prevention) とは、 Safari に搭載されたトラッキングを防止するための仕組みです。この ITPが iOS 13.4/Safari 13.1 でアップデートされ、 ITP 2.3 で追加された localStorage 利用の制限ならびにリファラ情報取得の制限について、制限される条件などが変更になりました。
(制限される内容に大きな変更はございません)

※ITP アップデートに関しての詳細は以下の公式ドキュメントをご参照ください。  
https://webkit.org/blog/10218/full-third-party-cookie-blocking-and-more/

制限 1. localStorage 利用についての制限

制限が発生する条件

あるサイトにて、ユーザのインタラクション(ページ閲覧など)が 7 日間以上存在しない

制限内容

最後のインタラクションから 7 日後に、当該サイトにて保存しているlocalStorage が削除される
※"localStorage の有効期限が 7 日間" と同義になります

制限 2. リファラ情報取得についての制限 

制限が発生する条件

ユーザがドメイン違い(クロスドメイン)の遷移を行った

制限内容

別サイト遷移時のリファラを JavaScript で取得した場合に、取得できるリファラがドメインのみになります。
例) https://subdomain.example.com/path?key=value というリファラが https://subdomain.example.com/ として取得されます。
※ITP 2.3 の仕様とは異なり、サブドメインの情報は取得できます

USERGRAM への影響

ITP 2.3 の影響のアナウンス でもご案内しましたように、USERGRAM でも現在、 Safari ユーザについてはクライアントサイドで設定したファーストパーティ Cookie と localStorage を併用した同定を行っているため、本アップデートが適用された Safari を利用したユーザについては、8 日間以上の間が空いたそれぞれの行動履歴が同じユーザとして計測出来なくなってしまうことが分かりました。

また、リファラ情報についても JavaScript を用いて取得しているため、以下のような影響がございます。

  • 行動詳細画面にて短縮されたリファラが表示される
    • この場合、行動絞り込みで「リファラ・入口ページから指定」で絞り込んだ際にも、パスやクエリパラメータでの絞り込みでヒットしなくなります
    • 短縮されたことで、自然検索流入の条件にマッチせず、その他流入として扱われる可能性があります
      ただし、google や yahoo など、meta タグでのリファラポリシーが origin (あるいはそれに準ずるもの)で指定されている主要な検索エンジンについては、元々リファラが短縮されるものとして自然検索流入の判定をしておりますので、それら主要な検索エンジンについては変わらず自然検索流入として扱われます
  • 分析ツールの流入元分析にて、短縮されたリファラで集計が行われる
    • Safari ユーザにの流入については、パスの情報が欠落します

USERGRAM での ITP 対応について

localStorage の利用制限によるユーザ同定の影響につきましては、大変恐縮ながら引き続き対応方法を検討中でございます。
Chrome の 3rd party cookie サポート廃止など ITP 以外のプライバシー関連の動向も踏まえ対応を検討しておりまして、対応リリースの詳細等が明らかになりましたら、ご利用の皆様にメールにて告知させていただく予定です。
何卒よろしくお願いいたします。
※お知らせメールのご購読はこちらより行えます

また、リファラ情報取得の制限による影響につきましては、取得される情報そのものが制限され、USERGRAM 側での対応が行えない状況です。
従いまして、お手数ではございますがそのような影響が出ていることをご考慮の上、USERGRAM をご利用いただきたく存じます。

お問い合わせ

本件に関するご連絡は、下記サポート担当までお願いいたします。 
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

▼お問い合わせ先---------------
株式会社ビービット
ソフトウェアサポート担当
メール:ug_support@bebit.com
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