2019/12/24 ITP 2.3 に対する USERGRAM の影響について

Safari ブラウザに搭載された ITP (Intelligent Tracking Prevention) が 2019 年 9 月にバージョン 2.3 に更新されました。本記事では、それによる USERGRAM への影響についてご説明いたします。

ITP (Intelligent Tracking Prevention) 2.3 とは

ITP (Intelligent Tracking Prevention) とは、 Safari に搭載されたトラッキングを防止するための仕組みです。この ITP のバージョンが Safari 13 から ITP 2.3 に上がり、以下のように制限が強化されました。

※ITP 2.3 に関しての詳細は以下の公式ドキュメントをご参照ください。  
https://webkit.org/blog/9521/intelligent-tracking-prevention-2-3/

制限 1. localStorage 利用についての制限

制限が発生する条件

  1. ITP の機械によりトラッカー判定されたサイト(※注)から遷移してきた
  2. クエリパラメータ (?key=value) あるいはフラグメント (#fragment) が付与されている URL で別サイトに遷移した

制限内容

遷移先のサイトでの localStorage の保存期間が 7 日間に制限されます。
※この場合、ITP 2.2 より Cookie の保存期間が 1 日間に制限されております

制限 2. リファラ情報取得についての制限 

制限が発生する条件

  1. ITP の機械によりトラッカー判定されたサイト(※注)から遷移してきた
  2. クエリパラメータ (?key=value) が付与されている URL から別サイトに遷移した

制限内容

別サイト遷移時のリファラを JavaScript で取得した場合に、取得できるリファラがドメインのみになります。
例) https://subdomain.example.com/?key=value というリファラが https://example.com/ として取得されます。

(※注)
トラッカー判定については、ITP の内部ロジックに従って行われます。
またその判定については、利用端末(ブラウザ)ごとに結果が異なると言われております。 

そのため、どのサイトがトラッカー判定されるかについて、USERGRAM サポート窓口からのご案内は致しかねる点何卒ご容赦ください。

USERGRAM への影響

USERGRAM でも現在、 Safari ユーザについてはクライアントサイドで設定したファーストパーティ Cookie と localStorage を併用した同定を行っているため(※サービスIDを用いていない場合)、 ITP 2.3 を搭載した Safari ユーザが制限の条件に合致する行動(トラッカーサイトからのクエリパラメータ/フラグメントつき URL での流入)を行った場合に、当該サイトにて 8 日間以上の間が空いたそれぞれの行動履歴が同じユーザとして計測出来なくなってしまうことが分かりました。

また、リファラ情報についても JavaScript を用いて取得しているため、制限の条件に合致する行動(クエリパラメータつきのトラッカーサイト URLからの流入)が行われた場合、以下のような影響がございます。

  • 行動詳細画面にて短縮されたリファラが表示される
    • この場合、行動絞り込みで「リファラ・入口ページから指定」で絞り込んだ際にも、サブドメインでの絞り込みやクエリパラメータでの絞り込みでヒットしなくなります
  • 分析ツールの流入元分析にて、短縮されたリファラで集計が行われる

USERGRAM での ITP 対応について

localStorage の利用制限によるユーザ同定の影響につきましては、大変恐縮ながら現在対応方法を検討中でございます。
対応リリースの詳細等が明らかになりましたら、ご利用の皆様にメールにて告知させていただく予定ですので、何卒よろしくお願いいたします。
※お知らせメールのご購読は こちらより行えます

また、リファラ情報取得の制限による影響につきましては、取得される情報そのものが制限され、USERGRAM 側での対応が行えない状況です。
従いまして、お手数ではございますがそのような影響が出ていることをご考慮の上、USERGRAM をご利用いただきたく存じます。

お問い合わせ

本件に関するご連絡は、下記サポート担当までお願いいたします。 
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

▼お問い合わせ先--------------- 
株式会社ビービット 
ソフトウェアサポート担当 
メール:ug_support@bebit.com 
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