2020/01/24 Chrome ブラウザ バージョン 80 対応リリース実施のご報告
2020 年 2 月にリリースが予定されている Chrome ブラウザのバージョン 80 より、SameSite 属性ならびに Secure 属性が付与されていないサードパーティ Cookie が利用できなくなる見込みです。
これにより、従来 USERGRAM で用いていたサードパーティ Cookie では、Chrome ユーザの行動を追いかけることができなくなるため、昨日 (2020 年 1 月 23 日) 夜対応リリースを行ったことをご報告申し上げます。
Chrome 80 について
Chrome ブラウザのバージョン 80 より、サードパーティ文脈で利用する Cookie について、以下の両属性が付与されているときのみ利用可という制約が加わることになりました。
- SameSite 属性 (※注1) が None として付与されていること
- Secure 属性 (※注2) が付与されていること
Chrome 76 より上記制約を設定するオプション自体はございましたが、オプションのデフォルトが無効でございました。そのため、ユーザが明示的にオプションを有効にしない限り、Cookie の属性が付与されているか否かにかかわらず問題なくサードパーティ Cookie を利用できておりました。
しかしながら、Chrome 80 よりその該当オプションがデフォルトで有効になるため、上記属性が付与されていないサードパーティ Cookie でユーザ同定を行っている場合、行動履歴を追いかけることができなくなることが大幅に増加することが予想されます。
※注1SameSite 属性とは
SameSite 属性は、該当の Cookie がサードパーティー文脈で利用できるか否かを指定するものです。
制限なくサードパーティー文脈で利用できるようにするには、SameSite 属性に 'None' を指定する必要があります
※注2 Secure 属性とは
Secure 属性が付与された Cookie は、https の通信のときのみ送信されるようになります
USERGRAMへの影響と対応リリース
USERGRAM では従来、SameSite 属性・Secure 属性ともに付与されていない サードパーティ Cookie を用いて計測を行っていたため、Chrome ブラウザの バージョン 80 以降を利用しているユーザについて、計測されたそれぞれの行動が同じユーザの行動として計測されなくなることが分かりました。
そこで今回以下の対応を行い、昨夜 (2020 年 1 月 23 日) リリースいたしました。
- USERGRAM で発行するサードパーティ Cookie に SameSite 属性として None を付与、ならびに Secure 属性の付与
- すでに発行済みの Cookie についても、Cookie の値は保ったまま属性を追加で付与します
- USERGRAM の計測サーバ (tr.usergram.info) への通信を https に統一
- これまではお客様側の計測サイトの http/https に合わせて通信しておりました
この対応によって、Chrome 80 以降のユーザでも引き続き USERGRAM のサードパーティ Cookie が利用できるようになり、多くの場合に従来通り Chrome ユーザの行動履歴を追いかけることが可能になります。
※なお、Chrome 以外のユーザについても特に計測の影響はございません。
お客様側での対応事項
今回のリリースに際して、 お客様側で対応が必要な事項はございません。現在の設定のまま、以前と同じ計測タグを設置したままで計測が行われます。また、お客様サイトの http/https によらず問題なく計測されます。
Chrome ブラウザ計測に関する制限事項
本対応によって、基本的には Chrome ユーザの計測が問題なく行われますが、一部正しく計測されない場合がございます。
まず、SameSite 属性/Secure 属性が付与されていない、従来の USERGRAM の Cookie を所有した Chrome ユーザが、本リリース後 USERGRAM のタグが設置されているサイトに(※お客様自身のサイトでなくても問題ございません)一切アクセスすることなく Chrome 80 にバージョンアップした場合、ブラウザのバージョンアップ前後の行動がそれぞれ別のユーザとして計測されてしまいます。
※バージョンアップ以降の一連の行動については同じユーザで計測されますのでご安心ください。
さらに、同様の行動を行った USERGRAM のオプトアウト済みのユーザについて、オプトアウトの設定が無効になってしまいます。お手数ではございますが、必要に応じて弊社プライバシーポリシーのページをご案内いただけますと幸いです。
上記ケースにつきましては、技術的に対応が困難であるため何卒ご容赦いただきたく存じます。
また、Chrome 51 - 66 については、SameSite 属性が None である Cookie を付与することができないため、Chrome 51 - 66 を利用した新規ユーザについては、それぞれの行動が独立した別ユーザのものとして計測されます。
ただ、すでに USERGRAM の Cookie を所有している Chrome 51 - 66 ユーザについては引き続き問題なく計測されること、ならびに古い Chrome バージョンでの新規ユーザの割合が極めて低いことを考慮しますと、影響は非常に軽微かと思われます。
お問い合わせ
本件に関するご連絡は、下記サポート担当までお願いいたします。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
▼お問い合わせ先---------------
株式会社ビービット
ソフトウェアサポート担当
メール:ug_support@bebit.com
-------------------------------